国家資格キャリアコンサルタント養成講習・試験対策講座 資格取得後のキャリア・ストーリー

公共事業や地域機関などへの転職・セカンドキャリア

資格取得後のキャリア・ストーリー・村瀬正博さん

村瀬 正博 さん(60代)

セカンドキャリア

2020年キャリアコンサルタント資格合格
資格取得前:大手外資系と内資製薬系企業でマネジメント職
資格取得後:定年退職後、独立行政法人の障害者雇用相談と併行し、業務委託のキャリアコンサルティングに携わる

製薬業界で向き合った難病や障害の本人・家族の課題、
今はキャリアコンサルタントとして

長年の製薬会社勤務で、患者さんとその家族、仕事と生活の課題に直面
長年、製薬会社で患者と接してきた経験が、キャリアコンサルタント資格を取得した動機でした。
特に難病や癌、臓器移植などの領域に携わり、患者の声をたくさん聞く中で、患者やその家族が仕事と生活をどのように両立させていくのかという課題に直面していることに気づきました。何か自分にできる支援はないかと考えるようになり、社労士の勉強をしていた際に、キャリアコンサルタントという職業を知り、個人の支援により深く関われるのではと、興味を持ちました。
「自分らしく生きていくためのサポート」としてのキャリアコンサルティングに共感
パソナの養成講習を選んだ理由は、ガイダンスを受けた中で一番自分に合っていると感じたからです。別のところでは、職業選択に重点を置いているようでしたが、パソナの講習は「その人がより自分らしく生きていくためのサポート」を強調する視点に共感しました。
養成講習では、心理学系の理論について、ほとんど勉強したことがなくて、初めての学びとなり、これがすごく面白かったです。理論を面談に取り入れる時、理論を意識するとクライエントの話が聞けないし、でも実践の中で、使えるものを使っていくということをしないと、なかなか身につかない。そこが面白さでした。
以前の会社はグローバルな製薬企業だったので、コーチングとかメンタリングとか、いろいろなトレーニングとか、外国人も含めて経験してきました。そういうスキルに、新たな視点を取り入れることで、より多角的なアプローチができるようになったと思います。
JOBカードを広めるキャリアコンサルティングを担当、フィードバックと研鑽の日々
資格を取得した後は、厚生労働省がすすめるJOBカードを広めるキャリアコンサルティング業務を担当し、クライアントが自身の適性や希望に合った職業を見つけるサポートを行っていました。
色々な思いを持つ方がいますが、その方が何かとらわれているものがある時に、そこからなんとか解放して、本当に行きたい、本当に求めたいものを求める方向を目指せるよう支援すること。自分なりにも、面談記録をまとめ、どのように質問を投げかけることでクライアントの気づきを促せたか、反省点を振り返り、次に活かすようにしています。
事務の方に、私の面談が終わった後はみんな表情がいいですよねって言われて、そういうのがやりがいに繋がります。
様々なアプローチを吸収して、クライエントの支援に役立てていきたい
今後も、障害や難病、がんなどの方の就労に関する支援に力を入れて行きたいと考えています。例えば、NPO団体との連携を強化したり、社会的支援が必要な方々へサービスを広げるなど。
スーパーバイズも受けたいと思っています。自分の殻に閉じこもって、自分はこれでいいというのではなく、いろんな人の意見とか、悩みとか聞きながら、様々なアプローチを吸収して、それをクライアントのために使っていく、そういう研鑽がしたいです。
この資格を取得したことが、私自身の人生をより深く、意味のあるものにしてくれていると感じています。
資格取得後のキャリア・ストーリー・小貫駿さん

小貫 駿 さん(30代)

キャリアチェンジ

2023年キャリアコンサルタント資格合格
資格取得前:医療機関の労働組合で、労働相談等を担当
資格取得後:引き続き労働相談を担当し、25年4月からは別団体で勤務予定

医療機関の労働相談から、キャリアコンサルティングへ
元気な人が元気で働き続けるために

労働組合の相談対応の中でキャリアコンサルタント資格を知り、取得へ
医療機関の労働組合に勤務しており、労働相談はよく受ける立場にいますが、自分の行ったある相談対応について、これで良かったのかと悩んでいた時に、キャリアコンサルタント資格を知り、ここで学べば何かが分かるかもしれないと、受講を決めました。
もともと勉強が好きで、何か資格を取りたいと思っていた時期でもあり、土日オンラインで受講ができることと、開講のタイミングも合って、養成機関はパソナにしました。
医療機関ですから臨床カウンセリングはもともと身近な存在で、カウンセリングの有用性は十分に理解していましたが、キャリアコンサルティングは、特に精神的な不調があるわけではない相談者の、ただモヤモヤしていることとか、閉塞感、漠然としたキャリアの問題を扱います。医療機関の支援とはだいぶ違うのだな、というのが、はじめの頃に受けた印象でした。
悩み体調を崩す前に、身近なキャリアコンサルティングを普及させたい
資格取得後も業務内容自体は大きく変わらず、労働相談が中心ですが、相談の進め方には変化があり、結果的にキャリアコンサルティングの要素が強くなったと感じています。相談者が自分の考えを整理し、前向きに自分で選択できるようになること、養成講習で学んだように、答えを一方的に提示するのではなく、相談者に考えてもらい、その中で助言を通じて答えを見つけてもらうことが重要です。
資格を持っているかどうかで支援方法が大きく異なり、資格を取得したことで、より効果的な面談が進めやすくなり、やりがいも感じています。
労働組合に相談に来る方は、本当に悩み、孤立してしまっている方が多いですが、キャリアコンサルティングがもっと、身近な存在になってほしいなと思っています。メンタルの調子を崩して、心療内科に通って、そこで初めてカウンセリングを受けるのではなく、元気な人が元気で働き続けるために、キャリアコンサルティングを普及するべく、環境に働きかけていきたいと思います。
今の職場の労働相談ばかりでなく、キャリアコンサルタントが集まっている地域の団体にも顔を出して、つながりを広げていきたいと思っています。
足を止めて、自分自身を振り返り、自分のキャリアも考えるきっかけに
人のために何かしたいと思われている方でしたら、この資格はもう絶対向いてると思うので、そういった価値観の方には、ぜひチャレンジしていただきたいです。
私も、長時間の机上学習が久しぶりで大変でしたが、他の企業の人事担当者の方も多く交流がとても新鮮な刺激でした。自分のジョブ・カードを作ったり、自分自身を振り返り、足を止めて、自分の今後のキャリアを考えるきっかけにもなったと思います。
試験対策では、講座カリキュラム以外にも、一緒にやってきた仲間とLINEグループで意見交換をしたり、ロールプレイングもグループを作り、日程調整をして自主練習をしたりもしました。一緒に長い時間授業を受けてきた方たちと、みんなで頑張っていこうという雰囲気が感じられ、それで乗り越えられたと感じています。
資格取得後のキャリア・ストーリー・藤田恵子さん

藤田 恵子 さん(50代)

セカンドキャリア

2023年キャリアコンサルタント資格合格
資格取得前:証券会社寿退社後、夫の転勤に合わせて他業種経験
資格取得後:札幌市の就労支援施設にてキャリアコンサルタント勤務

結婚・退職した瞬間からストップしたと思っていた私のキャリアが、
「天職」に出会えてすべてプラスに

結婚後、様々なパート業務を転々とする中、就労支援の仕事に出会った
大学卒業後、証券会社に就職し、投資相談業務に携わっていました。しかし、結婚を機に退職し、夫の転勤に伴い、医療事務、社労士事務所、介護、コールセンターなど、さまざまな職業を経験しました。どの仕事もパートとしての勤務でしたので、 家事や育児を中心とした生活となっていました。
26歳で結婚し、主婦になった瞬間から、私のキャリアはストップしたと思っていたのです。ところが、59歳になり、偶然にも女性の就労支援の仕事に携わることとなり、キャリアコンサルタントの資格を取得しました。この仕事を通じて、他者のキャリアを支援する中で、次第に自分自身のキャリアに対する考え方も変わり始めました。
転職歴が多いことは決してマイナスではなく、その経験こそが職務経歴書に書ける貴重なスキルの証であり、家事や育児で得たスキルも大きな価値があると気づいたのです。この気づきにより、これまでのキャリアの一切が、すべてプラスに転じるようになりました。
女性のブランクからの社会復帰支援、自己理解を進めることが大切
現在は、パソナから紹介された札幌市の就労支援機関で、30代から50代の女性を中心に、ブランクからの社会復帰や転職等を支援しています。また、育児休業明けの保育園探しのサポートも行っています。相談業務の経験はありましたが、資格取得前はどちらかというとコーチングに近い形で対応していました。しかし、キャリアコンサルティングを学んでからは、クライエントの自己理解を第一に、そこからクライエント自身が問題解決に取り組めるようサポートするカウンセリングスタイルに変わりました。
自己理解を深めるには時間がかかることもあり、再度希望して予約を入れてくださる方が増えていきました。
クライエントの転機を支え、充実して働かれている姿にやりがいを感じる
クライエントから「今日は思い切って来てよかった」と言われたり、職業訓練を終えて就職した方から「自分ひとりではこの選択肢を考えつかなかった。藤田さんのおかげで今の仕事にたどり着いた」と感謝されるとき、私は本当にやりがいを感じます。特に、クライエントの人生の転機に携わり、その方が充実して働いているというご連絡をいただいた時は、この仕事をしていて良かったと実感できる瞬間です。
また、時には離婚を前提に悩む方々の相談にも寄り添い、心の支えになれることに大きな意義を感じています。

他には年間40数回、子育サロンや児童会館で出張相談を実施しています。相談対応以外にも、年間5回ほどセミナー講師も担当しています。2年間、就労支援の窓口で勤務し、何百人もの方々と直接お会いしました。不安や悩みを抱えている方々が、相談を通じて前向きな気持ちを取り戻し、自分の進路を決めるお手伝いをすることができるというのは、とても大切な役割だと感じています。
生涯有効で定年のない国家資格、ぜひ挑戦を
キャリアコンサルタント養成講習は、私は札幌からですが、東京や大阪、福岡からの受講者が多く、オンラインで活発にコミュニケーションを取りました。年齢や性別を問わず、みんなが仲良く、勉強に取り組んでいました。試験対策では、eラーニングをひたすら繰り返すことが多く、勉強時間を確保するためには、出かけるときも常にデバイスを持参するようにしていました。このeラーニングのおかげで、スケジュールを調整しやすく、効率よく学ぶことができました。

資格を取得してから、自分のキャリアについてもじっくり考えるようになりました。人生100年時代を見据え、さらに高みを目指そうと思い FP3級を取得し現在は2級を勉強中です。またコンプライアンスに関する資格も取得しました。キャリアコンサルタントという仕事に出会えたことにより自分自身の人生を生きている実感があり、毎日が楽しく充実しています。キャリアコンサルタントの資格を勧めてくださった上司に心から感謝しています。
国家資格は生涯有効で、定年がないため、これからの人生においても安心して仕事を続けることができます。キャリアコンサルタントという資格に興味がある方には、自分のキャリアを見つめ直すためにも、挑戦してみることをお勧めします。