藤田 恵子 さん(50代)
セカンドキャリア
2023年キャリアコンサルタント資格合格
資格取得前:証券会社寿退社後、夫の転勤に合わせて他業種経験
資格取得後:札幌市の就労支援施設にてキャリアコンサルタント勤務
結婚・退職した瞬間からストップしたと思っていた私のキャリアが、
「天職」に出会えてすべてプラスに
結婚後、様々なパート業務を転々とする中、就労支援の仕事に出会った
大学卒業後、証券会社に就職し、投資相談業務に携わっていました。しかし、結婚を機に退職し、夫の転勤に伴い、医療事務、社労士事務所、介護、コールセンターなど、さまざまな職業を経験しました。どの仕事もパートとしての勤務でしたので、 家事や育児を中心とした生活となっていました。
26歳で結婚し、主婦になった瞬間から、私のキャリアはストップしたと思っていたのです。ところが、59歳になり、偶然にも女性の就労支援の仕事に携わることとなり、キャリアコンサルタントの資格を取得しました。この仕事を通じて、他者のキャリアを支援する中で、次第に自分自身のキャリアに対する考え方も変わり始めました。
転職歴が多いことは決してマイナスではなく、その経験こそが職務経歴書に書ける貴重なスキルの証であり、家事や育児で得たスキルも大きな価値があると気づいたのです。この気づきにより、これまでのキャリアの一切が、すべてプラスに転じるようになりました。
女性のブランクからの社会復帰支援、自己理解を進めることが大切
現在は、パソナから紹介された札幌市の就労支援機関で、30代から50代の女性を中心に、ブランクからの社会復帰や転職等を支援しています。また、育児休業明けの保育園探しのサポートも行っています。相談業務の経験はありましたが、資格取得前はどちらかというとコーチングに近い形で対応していました。しかし、キャリアコンサルティングを学んでからは、クライエントの自己理解を第一に、そこからクライエント自身が問題解決に取り組めるようサポートするカウンセリングスタイルに変わりました。
自己理解を深めるには時間がかかることもあり、再度希望して予約を入れてくださる方が増えていきました。
クライエントの転機を支え、充実して働かれている姿にやりがいを感じる
クライエントから「今日は思い切って来てよかった」と言われたり、職業訓練を終えて就職した方から「自分ひとりではこの選択肢を考えつかなかった。藤田さんのおかげで今の仕事にたどり着いた」と感謝されるとき、私は本当にやりがいを感じます。特に、クライエントの人生の転機に携わり、その方が充実して働いているというご連絡をいただいた時は、この仕事をしていて良かったと実感できる瞬間です。
また、時には離婚を前提に悩む方々の相談にも寄り添い、心の支えになれることに大きな意義を感じています。
他には年間40数回、子育サロンや児童会館で出張相談を実施しています。相談対応以外にも、年間5回ほどセミナー講師も担当しています。2年間、就労支援の窓口で勤務し、何百人もの方々と直接お会いしました。不安や悩みを抱えている方々が、相談を通じて前向きな気持ちを取り戻し、自分の進路を決めるお手伝いをすることができるというのは、とても大切な役割だと感じています。
生涯有効で定年のない国家資格、ぜひ挑戦を
キャリアコンサルタント養成講習は、私は札幌からですが、東京や大阪、福岡からの受講者が多く、オンラインで活発にコミュニケーションを取りました。年齢や性別を問わず、みんなが仲良く、勉強に取り組んでいました。試験対策では、eラーニングをひたすら繰り返すことが多く、勉強時間を確保するためには、出かけるときも常にデバイスを持参するようにしていました。このeラーニングのおかげで、スケジュールを調整しやすく、効率よく学ぶことができました。
資格を取得してから、自分のキャリアについてもじっくり考えるようになりました。人生100年時代を見据え、さらに高みを目指そうと思い FP3級を取得し現在は2級を勉強中です。またコンプライアンスに関する資格も取得しました。キャリアコンサルタントという仕事に出会えたことにより自分自身の人生を生きている実感があり、毎日が楽しく充実しています。キャリアコンサルタントの資格を勧めてくださった上司に心から感謝しています。
国家資格は生涯有効で、定年がないため、これからの人生においても安心して仕事を続けることができます。キャリアコンサルタントという資格に興味がある方には、自分のキャリアを見つめ直すためにも、挑戦してみることをお勧めします。